2019/03/30 土曜 ペン先の向きを気にしないで書く:CP万年筆とフェルトペン
 「ペン先の向きを気にしないで書く」の前の記載で,ペン先の向きを確認する必要のない,かつ,好きなインクを充填できるペンとしてローラーボールに触れた.この記載ではクロスポイントの万年筆とフェルトペンについて書いてみる.

クロスポイント万年筆
 クロスポイント万年筆とは,ペン先の向きがどのようであっても書ける,とうたった万年筆である.ペン先が普通の万年筆と異なっている(形状に関する言語説明は分かりにくいので,説明は省略).クロスポイントの万年筆とよばれるものとしては,セーラーの製品と中国の英雄ブランドのペンがある.セーラーの製品は高価であり,またペン先が英雄などとどのような関係があるか,現物を持っていないので私は確認していない.英雄のクロスポイント万年筆のペン先の形状は Pentel のプラマン トラディオのようであり(ただしプラマンのペン先はプラスティック),他の万年筆のペン先とは明らかに異なる.ただ,英雄のクロスポイント万年筆は,製品版としては日本では販売されていない.私はネットで,入荷したらメールをもらえるように申し込んだ(ただし買うか否かは不明).
 英雄の製品と同じような製品で実際に新品で販売されているのは Loushi Pen の万年筆である(下写真の下).ペン先をどの方向に向けても書けることをうたっている.形状も英雄の製品と似ており,英雄の類似品なのだろう.千円ちょっとであったのでネットで注文して買ってみた.
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 文字幅はMFくらいで,私には細い.が,確かにペン先の向きがどちらでも,書くことは書ける.割と良い.問題はインク漏れがおびただしいことである.安静に置いておくだけでもインク漏れしてしまう.だから結局,使えなかった.惜しいなと思う.インクを入れるコンバータが本体に据え付けであるのもまずい.インク残量が確認しにくい.
 英雄の製品もコンバータは本体に固定なので,Luoshi Pen の製品は英雄製品の完全な模造品かも知れない.

フェルトペン
 もう一つ思いついた選択肢はフェルトペン(Felt-Pen)である(写真の上).私は以前,答案の採点用にプラチナ製のフェルトペンを使っていた(確か「採点用」と表記していたように思う).ペン先がサインペンのようであり,プラチナの万年筆インクカートリッジが使えた.ただ,この採点用だとペン先が太すぎる.分度器ドットコムのサイトを眺めていたら,Fluid Writing というブランドのフェルトペンが売っていたので,買ってみた.千円ちょっとである.Fluid Writing のフェルトペンのペン先はデフォールトで 0.8mmである.が,交換用のペン先(0.8mm-1.4mm)を買えば取り付けられる.私は太い方がよいので1.2mmのペン先を買って付けた.普通の方は0.8mmでよいように思う.
 使用して困ったのは付属のコンバータがやけにゆるかったことである.が,ヨーロッパ型の万年筆用のコンバータにはこのフェルトペンに合うものがあった.私は MonteVerdeのコンバータを差し込んで使っている(MonteVerdeはアメリカのメーカーであるが,仕様はヨーロッパ型である).
 使い心地はよい.実はインク漏れが多少ある.が,使えない訳ではない.このフェルトペンのよいところは,紙との摩擦の感触が鉛筆に近いところが快感になることである.

 と,まあ,ローラーボール,クロスポイント万年筆,フェルトペンという3つの選択肢を試した結果を書いてみた.この3つから選ぶならフェルトペンが無難な選択だろうと思う.これらの選択肢はあくまで,万年筆用のインクで気に入ったものを充填できる,という前提で選んだものである.何れも,少なくともある程度はインク漏れがあるから,万人向けとはいえない.
 だから,例えばカートリッジ式のローラーボール,ジェルインクのボールペンでインクの色が気に入れば,それらの方がよい.また,この間,Pentel のプラマン トラディオという筆記具が優れていることに気が付いた.インクの色が気にならなければ,プラマンは実に優れた製品だと思う(私は青インクのプラマンを買ってみたが,インクの色が気に入らず使うのを止めた).
 Parker に Parker 5th という製品がある.Parker 5th もプラマンと同じようなペン先かなと想像するけれど,買ってみないと分からない.やはり専用のインクカートリッジを使う.

by larghetto7 | 2019-03-30 19:32 | 日記風 | Comments(0)
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