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2019/03/25 月曜 ペン先の向きを気にしないで書く:ローラーボール
まあ,どうでもよいことであるが…. 私にとって筆記具の基本は万年筆である.好きな太さのペン先の万年筆に好きな色のインクを充填して使う.まあそれでよいのであるが,万年筆が適さない場合がある.万年筆は,人にもよろうが,構えて書くのに適している,と思う.しかしメモ書きのように殴り書きで書くのには万年筆は適さないと感じることがある.万年筆は,書くときにペン先の上下を一瞬確認する.ペン先に正しい向きがあるからである.しかし,ペン先を確認する一瞬(おそらく0.3~0.5秒)がうっとうしく思えることがある.電話に出て急いでメモを取ろうとするような場合である. だから,思うままに手書きしようとすると万年筆以外,例えば鉛筆がよい.エジソンはポケットにいつもハーフサイズの鉛筆を入れていたというが,確かにすぐに書こうとすると鉛筆,長さは短めがよいと私も思う. ただ,この鉛筆でやる筆記を,自分の好きな色のインクでやりたいとするならどうすべきか? ひと頃そんなことを考えて思いついた選択肢が3つあった.1つ目はローラーボール,2つ目はクロスポイントの万年筆,3つ目はフェルトペンである. ここではまずローラーボールについて書いてみよう. 一般に,ローラーボールという製品は専用のインクカートリッジを使う.私もLamy Safariのローラーボールを台所に置いていて,使い心地はよい.けれども,このローラーボール書きを好きなインクでやりたい.通常のローラーボールは黒色であるが,ブルーインクや赤のこともある.しかしそのブルーが嫌だ,この赤の色合いが気に入らない,ということが起こるのである.そこで好きな万年筆用インクを充填できるローラーボールがあれば,好きなインクで殴り書きできるのである. 条件を満たすローラーボールで私が持っているのを映したのが下の写真である. 一番下のオレンジのペンはエルバン(Herbin)のローラーボール.好きなインクで使える(空のエルバンのインクカートリッジに好きなインクを入れれば使える).エルバンにコンバータがあるかどうかは確認していない.筐体がプラスチックの製品もあるが,写真の製品は少し高い.重量感があるのがよい.写真のペンの中では性能は最もよく,インク漏れがない.しかしペン先が細いので私は使わない.細いペン先がお好きな人には申し分ない製品だと思う. 下から2番目の透明軸のペンは de Librisというメーカー(ないしブランド)のローラーボールである.製品にコンバータがついていた.使いやすい.ペン先はエルバンほどではないが,やや細めの感じである.ある程度使ったことがある. 上の2つは昔買った Kaweco のローラーボールである.1本はKawecoの小型のコンバータを付けており,もう1つはエルバンの空のインクカートリッジに好きなインクを詰めて装着している.ペン先は上記のエルバン,de Libris よりも若干太く,そのためにこの中では一番使うことが多い. しかし,Kawecoのこのローラーボールは,今は製品版としては売っていない.Kawecoのローラーボールも専用のインクカートリッジを使う方向になったのである. 好きなインクを詰めるというローラーボールは,エルバンの製品を除いて,持ち運びで振動があると若干はインク漏れが起きる(万年筆でも起きることはあるが).だからローラーボールは一般には専用のカートリッジを使う製品になるのだろう. コンバータでインクを充填するローラーボールの隠れた問題点は,ペン先のボールが何時まで持つか,という点かも知れない.カートリッジ式の普通のローラーボールであれば,インクを変えるときにボールも変わる.しかし同じボールをどこまで使い続けられるのか,その点は不安がある.上の写真には載せなかったが,私は10年くらい前に MonteVerde の Mega Ink とかいう,コンバータでインクを充填するローラーボールを使っていた.このローラーボールは筐体がでかいので,物珍しさで気に入って使っていたのである.確か飛行機の中でインクがあふれたのをきっかけに使わなくなったと思う.気圧の問題だろう.その Mega Ink については,ボールの付いたペン先を交換するようになっていて,何メートル書いたらペン先を取り換える,という指示になっていた.つまり1つのボールで使い続けるという想定ではなかった.万年筆の場合,華奢に見えても,ペン先は落とさない限り頑健に使えるのであるが,ボールとなるとどうなのか,その点は専門家に聞いてみないと分からない. 次の機会にクロスポイントの万年筆について書いてみる.
by larghetto7
| 2019-03-25 20:53
| 日記風
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