2018/05/08 火曜 シェイクスピア『夏の夜の夢』
 BBC制作のシェイクスピア戯曲のシリーズDVDで『夏の夜の夢』を観た.やはり県立図書館から借りてきたDVDである.
 DVDのボックスには題名を『夏の夜の夢』と表示している.私は『真夏の夜の夢』と覚えていた.ネットで調べてみた.原題は A Midsummer Night's Dream であるから『真夏』でよいように思える.が,時期はそれほど暑くない時期とかで,現在では『夏の夜の夢』が優勢だそうである.私が『真夏』で理解していたのは,メンデルスゾーンの劇付随音楽の方に触れることが多かったからだろう.音楽の方はまだ『真夏』が残っているとのことだった.
 妖精が魔法をかけて恋の行き違いが生じるが,最後は円満に終わるというハッピィエンドのストーリーである.安心して楽しく観られる劇である.それなりに面白かった.妖精の王妃役でヘレン・ミレンが出ている.ヘレン・ミレンは現在72歳で,割と最近の映画でも美人である.このDVD作品が撮影されたのは35歳くらいのはずだからどんな具合かと興味があった.まあ,そんなに若々しくはないけれど,やはり美人であった.
 劇中の社会は階級社会である.主要な登場人物は高貴な人たちであり,恋人たちもその階級に属する.その高貴な人たちの前で庶民(職人)が劇中劇を演じる.妖精も階級社会であり,王と王妃が道化や使用人を使役する.この構造は『テンペスト』も同じである.劇中劇はシェイクスピアの超有名な作品を混ぜたような中身であり,そこもご愛敬なのだろう.
 『テンペスト』同様に妖精が活躍する.キリスト教社会で妖精という異教的な要素が許されるのか,という気もする.が,そこはイギリスの演劇ルネサンス期である所以だろう.逆にいえば,後の清教徒革命期に劇場が閉鎖させられたのも分かる気がする.『テンペスト』はイタリア(の,たぶん近海)に舞台を設定するが,この『真夏』はアテネである.登場人物中で最も偉いのはアテネ公であるが,この人はギリシャ神話のアテネ王に相当するらしく,そのアテネ王が,やはりギリシャ神話にあるアマゾン国の女王と結婚する,というのが物語の背景にある.だからそもそも,古代ギリシャの話にしてもよかったのだろう.
 ヘレン・ミレン目当てに観たのだけれど,むしろ妖精の王を演じたPeter McEneryと妖精パックを演じたPhil Danielsのイケメンぶりが印象に残った.

by larghetto7 | 2018-05-08 18:53 | 日記風 | Comments(0)
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