2017年の病気(3):腎臓結石 (2018/01/03)
 2017年7月の末に,病院に一泊して腎臓結石で手術をした.

 といっても2017年に腎臓結石になった訳ではない.腎臓結石になったのは30年ほど前である.2017年になって初めて手術をした,というのが正確である.手術といっても切った訳ではなく,外側から背中に衝撃波を与えて腎臓の中の石を砕く方法をとったのである.正式には体外衝撃波腎・尿管結石破砕術というらしい.
 この病気は,腎臓で酢酸カルシウムなどが集まって石になり,その石が砕けて尿管を通るときに尿管を傷つけて痛みを生じる(尿に潜血も出る),というものである.石ができるのは腎臓で,痛くなるのは尿管であるから,腎臓結石といったり尿管結石といったりする.化学的な理由は分からないが,尿酸値が高まるとなりやすいという.尿酸値が高まると通風になるので,当初,医者からは通風対策を指導されたように思う.幸い,痛風は経験せずに済んでいる.

 ことは,私が30代の半ばに1年近くアメリカに行っていたことに遡る.アメリカは外食しても食物の量が多い.また肉(牛肉)が日本より安いから,家でもホイホイと肉を多めに食べていた.おかげで滞米中にかなり太った.帰国後,人間ドックにかかったのであるが,そのときに「腎臓に石灰化の兆しがある」との指摘があった.石灰化というのは,たぶん結石になりかけているということだったのだろう.ただ,すぐにどうこうすることはないような説明だったので,気にはしたけれど,特にアクションはとらなかった.
 それから1,2年後のある日,私は教養学部棟の5階資料室で雑談をしていた.5階資料室というのは,当時,宮原先生,小松先生,霧生先生,安達先生,あるいは阿部先生などがよくとぐろを巻いていた場所である.以前なら「5階資料室」といえば「ああ,あれ」と了解されたが,現在の教養学部在職者には分かる人はいないと思う.ともかく,その5階資料室で雑談をしていたら,突然,激しい腹痛に見舞われた.そのときは何喰わぬ顔で過ごしたが,夜に帰路についても腹痛は続いたのである.
 そこで,北浦和駅近くにある大きい病院(埼玉社会保険病院といったか? 今は埼玉メディカルセンターといっている)に夜間で駆け込んだ.当直医からは,夜間であるのでちゃんとした検査はできないと説明された.最初は,心配事でもあるんじゃないですか,といった軽い対応をされたけれど,簡易で行った尿検査で潜血があったらしく,おそらく腎臓結石である,泌尿器科にかかるようにとの指示があった.
 次の日か間が空いたかは覚えていないが,ともかく最速で,その病院の泌尿器科にかかったのである.検査の結果,やはり腎臓結石と判明した.上記のように,当初はお医者さんは通風になることを心配して,ともかく尿酸値を下げるよう薬を処方されたのである.その薬はウラリットとザイロリックといい,定番の薬であると後で知った.今はジェネリックの薬で名前は変わったけれど,実質は同じ薬を,この30年間,ずっともらっていることになる.

 腎臓結石で何が問題かというと,石が尿道から排泄されるときに痛いことである.痛いときの頓服薬もあるにはあるが,通常は薬は使わず,水を多めに飲んで石が出やすくする.最初の何年かは,夜も眠れないほどの痛みがあることもあった.救急車で病院に行ったこともあり,行ってから結石が原因と分かったこともある.
 しかし,ある程度慣れてしまうと予測ができるので,何となく深刻さは薄らぐのである.腹痛があると石のせいだろうと考えるが,100%当たった.腹痛の数日後には尿と一緒に石が出るのである.腎臓そのものの機能とは別であるため,結石があること自体はそれほど気にならなくなった,というのが正直なところである.そのようにして30年間,2か月おきに同じ病院に今も通って,同じ薬をもらっているのである.
 深刻さの欠如によってこの病気が長引いたといえるかも知れない.毎回,2か月分の薬が処方されるのであるが,実は本当に薬を飲んでいたのは2か月のうち2日だけ,つまり通院の前日と当日だけだった.前日と当日薬を飲めば,診察時の尿検査でそれなりに良い結果が出ることを学習したからである.という訳で,家には買っただけで飲まない薬が溜まっていった.そのうち医薬分業になったので,処方箋をもらってもほとんど薬局に持って行かないようになっていったのである.
 それでも,30年間,2か月ごとに通院していることにはメリットもあった.毎回尿検査をして一応の検査項目を調べるし,たまに血液検査や,レントゲン,エコーの類をやるものだから,簡易の健康診断を定期的に行っているようなものだったことである.

 で,2017年に入って1月か2月に病院の泌尿器科にかかったときのことである.担当医から腎臓にある石を体外衝撃波破砕術で砕く「手術」をすることを勧められた.今までは良かったが,高齢になって大きな石が尿管に降り,ひっかかって化膿したりすると重篤になる恐れがある,今のうちに処理しておいた方がよい,ということであった.退職して暇になるので,次に受診したときに手術の手筈を決め,春にでも手術をするつもりになった.
 ところが,その2か月後というのが,まさに帯状疱疹になったときであり,泌尿器科どころではなくなったのである.病院の予約も流して,通院は帯状疱疹が収まってから,と決め込んだ.
 実際に泌尿器科に次に行ったのは6月26日月曜だった.それでやっと手術の予約を入れた.手術日は7月24日で1泊である.実は日帰りでも良いのであるが,事後処置が必要になる可能性を入れて1泊するという話だった.

 7月24日は朝早く病院を訪れた.一応の検査の後に事前処置(麻酔?など)をし,昼頃に30分ほど施術があった.薬も入ったので2,3時間はぐったりと,病室で横になっていた.施術の直後は見たこともないような血尿が出て心配したけれど,そのうちに収まった.次の日,簡単な問診だけで帰宅したのである.
 1泊の入院中を含め,その手術の後の2か月くらいで10数個の,大小の石が尿から出た.だからこの手術によって体内にある石はかなり出たのだろう.
 その後の進歩の1つは,薬を指定通り毎日服用するようになったことである.毎日服用するのは,退職して暇になったから,という理由もあるように思う.
 ちなみに,この手術の費用は差額ベッド代などを含めて9万円程度だった.申請したら社会保険で6万円くらいの還付があったから,保険制度というのは手厚いのだな,とそのときに感じた.

by larghetto7 | 2018-01-03 19:06 | 日記風 | Comments(0)
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