寝坊して7時半頃におきた。猫たちに急いで食糧を上げて回った。病気猫のトシちゃんに強制給餌すべきか迷ったが、身体を起こしているのであげようと考えた。食糧、特に水分をあげないと脱水状態が進んでしまう。
ケージをあけてトシちゃんを抱いて、粉ミルクを溶いた食糧を注射器で与える。いつもは嫌がって強く抵抗するのであるが、今日は抵抗する力が弱いと感じた。最後の頃は溜飲せずに流し込まれるままになっている感じだった。いつもよりグッタリしていると感じた。
今日もトシちゃんを動物病院に連れて行き、点滴してもらうようにカミさんに頼んでいた。カミさんは早い方がよいというので、私と一緒にトシちゃんも連れてゆくことにした。トシちゃんを籠に入れた。カミさんが運転する車に乗り、私がひざの上にトシちゃんの籠を抱えた。駅前で車を降りるときに籠の中のトシちゃんの顔を眺めた。いつものように、不機嫌そうな顔でしゃがんでいた。カミさんはその後に、トシちゃんを動物病院に連れて行った。
いつもの9時6分発の電車に乗った。10時から会議があり、この電車でちょうど10時に大学に着く。
電車は普通に走ったが、バスの道路は混んで渋滞した。いつもなら大学に着いている時間に、まだ途中を走っていた。
私の携帯にカミさんからメールが入った。トシちゃんが死んだという。
何も考えずに顔を上げて前方を眺めた。トシちゃんと過ごした1年半が過ぎ去ってしまった。空白感にとらわれた。死んだという事実だけを頭の中で反芻した。
大学にはやや遅れて到着し、会議を始めた。12時頃に終わった。
研究室に行って家に電話したが、カミさんにはつながらなかった。後でメールが来たが、イトーヨーカ堂に買い物に行っているという。
後で、生協で文房具を見ているときに携帯にカミさんから電話がかかってきた。外に出て話した。私が出てから動物病院に行き、点滴をしてもらったが、体温が低いことに医者が気づいたという。今日中の命だろう、ということになったらしい。家で死なせようとしてカミさんはトシちゃんを家に連れ帰ったが、家に着いたときに動かなくなったらしい。そのまま動物病院に引き返し、死亡が確認されたという。トシちゃんの身体を病院で洗ってもらい、遺体を家に連れ帰ったという。
昨日からの続きの案件をまず処理した。
14時から博士課程分科会。予定通り進んだけれども、委員が集まらずに開始が遅れた。
16時から学部長室で、ホームページ部会と学部長室員での協議。18時まで続く。
終わってすぐに帰路についた。バスの中で室長と会い、大宮駅までご一緒する。18時49分発の快速電車に乗る。l帰宅は19時15分頃か。
家についてすぐに、トシちゃんの遺体のある部屋に行った。いつものような格好で動かなくなっていた。いつものような顔をしていた。カミさんが花を買ってきて供えていた。私は線香を供えた。
その後で、いつものように猫たちに食糧をあげた。