6/4 日曜  概算要求
 5月の教授会から6月の先日の教授会の間に、概算要求という妖怪が走り回った。
 概算要求とは、事業主体が少なくとも前年度には計画を練った上で出すものである、というのが私の漠然たる観念だった。前年度にどのような準備があったのか、特に全学的にどのような手続きがあったのかについては、ごく最近行政的な情報に接するようになった私としては、分からない。この間にもいろんな憶測が飛んだけれども、正確なところは私は知らない。確実なのは、学部としては正式の部内手順を何も取ってこなかった、ということである。
 今年度に入ってからも、学部として全学から正式にどのような指示があったのか、私は分からない。漠然と伝わっていたのは、全学は部局にアイディアを出すよう、急に求めてきた、ただし部局で順位をつけることはしないように、ということだった、といった話である(実際には、教養学部の選択による順位付けを求められたようだ)。だからその場合の概算要求は、事業主体は全学だけなのだろうな、と勝手に想像していた(実際には、教養学部も事業主体になるようだ)。私の頭にあったのはその程度である。
 ただ現在、概算要求ないしそれに類する申請をするのは、ただ出す、もらえれば有難い、という話では全くない。施設でも設備でも、どんな申請をするにも大学としての、あるいは事業主体の「マスタープラン」(と呼ぶかどうかは別にして)が必要になる。最近の文部科学省「関連団体」の文書にもその点は明確に書いてある。
 教育学部は先年、GPを通した。このGP自体の事業は目的を特定化したものであるけれども、この申請は単に出して通ったものではない。教育学部は、偏差値の高い学生が集まるゼロ免課程を整理、教員養成に特化するという大転換をはかった(そして成功している)。それだけ見事な大転換をはかれた国立大学教育学部は少ない。つまり覚悟と体制を整えてのGPである。
 概算要求(ないしそれに類する申請)の事業主体になることには、覚悟が必要になる。出すということは、その事業を今後やってゆくと、対外的に宣言することである。学内的にもそのことは当然と受け取られる。「やるかどうかは話し合い」という余地はない。今度、その事業に部局の資源、つまりポストや予算を重点的に使ってゆく、と宣言するに等しい。事前にマスタープランがあったかどうかはともかく、「あったことになる」としか考えようがない。
 問題は今、埼玉大学全体にマスタープランにあたるものがあるのか?と言う点である。明示的に文書になっているものは、あの、学長による「再構築計画」くらいと思うが、あのように事項を羅列した文書がマスタープランで通るはずがない。
 実は明確なものが1つある。理工が重点化したこと、つまり埼玉大学は理工中心の大学にする、というメッセージである。あの重点化は学内的にはほとんど何の説明もない。理工自身にもそのような認識があるのかどうかは分からない。が、対外的に意味のあるメッセージはアレしかない。
 理工重点化という磁場の中での概算要求は、理工には良いがわれわれには難しい。事業主体が部局単独であればともかく、そうでなければ話は特に難しい。そしてこうした個々の動きによって、結果として全学の性格や部局の全学での位置づけが決まってゆく。
 もう一つ、表に出なかった概算要求話があった。この話が今年度、どのような扱いになるかについては、正式には私は何も聴いていない。この件については、私的文書はあっても公式文書はないので、説明は加えない。良い話かどうかは、判断材料がないので分からない。が、展開によってはこの部局の全学での位置づけを左右する可能性もある(ないし、あった)。その「展開」がどこのコントロールで生じるのかもいまだに分からない。
 今年度は全てがイレギュラーだった。5月の教授会での話からすると、この部局から実際に概算要求を出すことになるとは、私は思わなかった。
 今年度の、迷走した部局内の動きの結果がどうなるか、私には分からない。中途半端だったかも知れない。が、公式には何の権限もない、最下級の管理職の私が、たった一人でできることは、ここまでである。
 しかし結果が悪ければ、私は責任を取るべきだろう。
 手遅れかどうか分からないが、部局としての方針を早急にまとめるべきだろう、というのはその点である。幸い、現学長は部局には friendly な方である。「大学の全体像を示さない」と批判する向きもあるが、部局に何かを押し付けることはまずなさらないはずである。
 部内的には何よりも、公式手続きを踏んだ上で、ちゃんと話し合うことが重要だろう。

 さて本日は、9時頃起きた。曇ってやや涼しい。メール応答。卒論に関するメールがあり、昨年度の卒論のpdfファイルを早くサイトにアップしなければ、と思う。その作業を始める。昨年度は提出された卒論が16あったので、やや苦労する。
 午後に母のもとに出かける。帰宅は19時過ぎ。
 帰宅後、卒論をアップする作業を続ける。そのうち終わって、夕食後、学生にメールで連絡する。
by Larghetto7 | 2006-06-04 12:32 | 日記風