3/31 金曜 3月も終わりかぁ
 最近、ニュースを見ながら興味を覚えるのはフランスでの抗議運動の件である。抗議行動の規模が過去最大というから、いわゆる5月革命以上なのであろうか?
 発端となったのは被雇用者を解雇しやすくする法律を政府が掲げたことにあったようだ。詳しくは調べていないが、たぶんこの法律は政府の狙い通り、失業率を減らすだろう。雇用が雇用者側に大きな負担となるなら、雇用者は人を雇うことを手控えるからである。ただし直接的には、既に職を得た者の身分は不安定になる。だから学生や大規模組合がこぞって反対している、ということだと思う。
 難しい話だ。被雇用者の立場を強くする措置は直接的には労働者の益である。しかしこの措置は、社会学的には「予期せぬ効果」を生む。結果として雇用自体が抑制される、ということだ。それでは失業率は減らない。失業率が減れば、たとえ雇用が不安定でも、再雇用の機会は増える。だから問題はない、というのが政府側の考えなのだろう。
 解雇をし難くするというのは、ある意味、経済取引の規制である。規制は一般に、立場の弱い者を保護する。つまり、雇用者にあまり益をもたらさない従業員を保護する。この規制によって、「実力」のある者はない者から「搾取」されることになる。この「搾取」を認めなければ「弱者切捨て」ということになる。
 アングロサクソン的発想からすれば、「弱者切捨て」をしても、社会全体のパイが大きくなるから、「弱者」を再分配によって救える、と考えるのだろう。ただ、社会のパイが本当に大きくなるか、再分配に回せる資源が本当に増えるか、その辺が不確定であるだけに、直接的な権利の放棄を労働者が選択することは難しい。この点も仕方ない反応のように見える。
 まあ、さすがフランスだね。現代社会の根本的なところで起こったこの紛争がどうなるんでしょうか?
 他人事ではない。日本の大学も同じかな。

 今日は寒い。風が強い。家を出て駅に着くと、いきなり電車が止まっている。強風のため、電車がまたも利根川を渡れないという。約束の時間に遅れるかもしれないと総務係に携帯で連絡した。電車は25分遅れで到着した。何とか間に合った。
 本日、某業務の引継ぎがある。まあ、用は済んだような、済まなかったような。
 例の正門近くのモニュメントであるが、今のところあのモニュメントを話題にしたときに好意的に評価する教員には出会わない。あのモニュメントの色については、詳しそうな人から、「あれは教育学部の色だ」と聞いた。実は「全学の色」になるはずだったけれど、何かの行き違いから「教育学部の色」になった、という話である。むしろ間違って教養学部の色=ピンクになった方がインパクトがあったかも知れない。
 本日眺めた限りでは、確かに彫像のように、どの方向から眺めても一定の形になるようにできている、と感じた。私は今のところ、mere exposure説(見慣れぬ対象は接触する頻度に従って親しみやすくなる)に従って、「慣れれば良く見えますよ」といって人をなだめる。パリのエッフェル塔も、百年(以上?)前に出現したときには非難轟々だった。「あんなものはパリに合わない。」しかし時が経つにつれてパリのシンボルと目されるようになった(mere exposure効果)、というのは、その mere exposure 説に関する有名なレヴュー論文の書き出しである。

 大学にいるときに、修了した院生のS君が訪れた。来週、帰国するという。便りをくれるように伝えた。年度末であるせいか、教員の判のいる学生が2人現れた。私が指導する学生ではないが、関係の先生が私しかいないので、私の判子で処理した。
 17時半頃に帰路についた。途中、風が強くて閉口した。19時頃に帰宅した。
by Larghetto7 | 2006-03-31 02:58 | 日記風