2016/12/29 木曜  年末のベートーヴェン
 年末にベートーヴェンの一続きの作品を聴くのが私の習慣になっている。交響曲全集とか、ピアノソナタ全集とか。世間で年末にベートーヴェンの第9をやる、という習慣の個人版のようなものである。世間にせよ私にせよ、なぜベートーヴェンか、と人は問うかも知れない。いろいろ考えてやはりベートーヴェンかな、と思う。まあ、ハイドンとかモーツァルトならよいかも知れませんよ。しかしロマン派以降だとダメではないか? 交響曲でいうと、まあ曲はよいとしれも、何か暗くなるでしょ。例えばブラームスですよね。交響曲の1番と2番はいいんですが、3番、4番と段々暗くなるでしょ。チャイコフスキーも、ブルックナー、マーラーとかも、なんか、晩年のものって、諦観に浸ったり、消え入るように終わって行くとかね。なんか、来年まで生きていてはいけないような気になるではないですか。
 だからやはりベートーヴェンでしょうね。常にポジティヴ。ジャンプじゃないですが、努力、友情、勝利です。
 という訳で今年はベートーヴェンの交響曲全集にしました。CDで全集をいくつか持っていますが、今はApple Musicに契約しているので、取り交ぜてみたのです。指揮がカラヤン、ハイティンク、懐かしのブルーノ・ワルター、そしてチェリビダッケ。
 ざっと聴いてみて、まあ実は特にベートーヴェンを聴きたい気分ではなかったのでそんなに感動はなかったです。強いていうと最後に聴いた、チェリビダッケ指揮、ミュンヘン交響楽団の第9ですね。まあこの曲は、ミサ・ソレムニスのついでに作ったという話があって、そんなに力を入れて作曲していないかも知れないのですが、私はどの楽章も好きです。別のことをしながら聴いているのですが、第3楽章辺りから聴き入るようになりました。この第3楽章はベートーヴェンの曲の中でも特に美しい曲の1つと思いますが、チェリビダッケの演奏では音が重なる構造が見えるようで、大きな曲、例えばブルックナーのアダージョ楽章を聴いているような気になってきました。そのまま最終楽章に入り、ゆっくりしたテンポで、飛んだり跳ねたりせず、大きな構造を聴かせながら進むのですが、フィナーレはフルトベングラーの第9みたいに盛り上がってみせる。凄い演奏ですね。
 という訳で、最後にちゃんと感動を受け取った、という気になって、年を越したいと思います。
by larghetto7 | 2016-12-29 23:45 | 日記風