2016/12/27 火曜
 近所のニトリで本棚を注文したのは先週の半ばである。その本棚が昨日届いた。搬送の業者が取り付けもしてくれて、簡単だった。
 事情を話せば、本棚を買ったのは今度の3月で私が大学を退職することに由来する。大学に置いてある私物、多くは書籍を撤去しないといけない。撤去する以前に受け入れる自宅の体制を整える必要があったのである。
 私の自宅には屋根裏スペースがある。体積で言えば私の私物など、その中に入るだろう。だから私も焦らなかった。しかし書籍などの重い物を屋根裏スペースに置くことにカミさんから反対が出た。屋根裏スペースはそれほど頑強にはできていない、ということである。
 そう言われればそうだ。と思って思案を巡らせた。
 結局、床に信頼のある1階の居間スペースに本棚を置くことにした。居間に本棚は既にあるのであるが、より多く入る本棚を追加で買うことにしたのである。
 しかし、予想としてはこの本棚程度で間に合わないだろう。そこで、軽い本、例えばコミック本などは屋根裏スペースに移すことにした。家にあるコミックのうち、まず横山光輝の『三国志』全60巻を屋根裏に運んだ。それから、いしいひさいちやら『What's Michael』などを運んだ。大学には、『北斗の拳』全巻、『魁男塾』全巻、いしいひさいちのコミック、などがあるはずである。
 それと同時に、不要な本は捨てることにした。例えば、一時自宅で買っていたNational Geographic などである。写真が多いから重いし。
 かくして、大学以前に自宅のスペースの整理が始まったのであった。

 本来、大学に私物を置いてはいけない。大学で必要なものは校費で買い、置いておくのが正しい。退職の際はそれを置いてゆくだけだから、この理屈通りなら簡単なはずである。
 しかし現実にはその理屈通りではない。
 研究上必要とあれば私物の書籍を置いてよいことになるのだろう。
 それより、一般にはもっと重大な理由がある。
 校費で購入した書籍は図書館登録するのが原則であり、図書館登録によって大学の所有物であることが確定する。図書館登録していない書籍(消耗品扱いの書籍)は、大学の管理から外れる。だから私物として扱ってよいことになる。
 問題というのは、少なくとも一時、図書館が登録をせず消耗品扱いで本を買うように推奨していたことである。なんと、登録作業が追い付かない、というお粗末な理由であったらしい。
 そこで、たぶん、消耗品扱いで校費で買った書籍は、私物として持ち帰ってよい、という理屈になるのだろう。退職者が出る度に書籍の引き取りに手間取るのはそのせいかも知れない。
 実際は、私を含め、同僚は私費で本を購入し、大学に置いておく。校費で買った上に同じ本を私費でも買うこともある。そこで、この本はどの素性の本かが分からなくなる恐れがある。実際、そうなのだろう。なにせ、図書館登録をしていなければ、記録はないのである。

 まあそれはともかく、私の場合、持ち帰る物がどれほどになるかは、まだよく分からない。私の場合、本ではなく、論文等のコピィが多いのである。日本の学術誌の場合、既に無料でネット公開されていることが多いので、物によっては捨ててよいだろう。しかし海外の雑誌の論文のコピィは、アクセスできるかどうか分からず、その点を確認しているとえらく面倒である。そう考えると、ああ大変だなぁと今さらながらに思ってしまう。
by larghetto7 | 2016-12-27 23:45 | 日記風 | Comments(0)
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