先日、ネット通販でパイロットの色雫というシリーズのインクの3色セット、というのを注文して手に入れた。色雫シリーズとして24種類の色のインクが売り出されている。そのうち3色好きなのを選んで3色セットとして買えるのである。1色のインク分量は少ないのであるが、インクは買って使ってみないと色合いが分からない。インクフロー(万年筆)によっても違うし、紙によっても違う。だからこの3色セットのように、お試しで買ってみることができると便利である。
私は「深海」、「冬柿」、「紅葉」の3色を選んで注文した。
私はこれまで、青系のインクを除くと、Orange Indien(オレンジ)とRouge Opera(赤)という、Herbin のインクを使っていた。冬柿はオレンジ、紅葉はRouge Opera の代替として考えたのである。試してみると両方ともかなり鮮やかな発色であり(インクフローのある万年筆を使っているせいもあるけれど)、結構いいですね、と思う。
問題は「深海」である。このインクを以前から試してみたいと思っていた。他の色は私はこだわりはないけれど、どうしても青系は気になる。いろいろ買って、なかなか気に入らない。ヨーロッパ系のインクは青系のインクの色に赤みが多く、そこが気に入らないのである。
Blue のインクとしては、私は色雫の「朝顔」を好んで使っている。朝顔も赤みはあるのであるが、このくっきりした青は他では代替できないように思う。
問題は、インクの中心となるべき Blue Black である。Blue Black の赤みはどうしても気になる。赤みの少ないインクが欲しい。色雫シリーズでこれまで、Blue Blackに当たるのは「月夜」というインクだけだった。しかし「月夜」は緑が強く、結果として色が薄い。書いた跡の発色が気に入らない。最近買った Waterman のBlue Black(Mysterious Blueといっている)は「月夜」に近い色合いと思う。
で、問題の「深海」である。使ってみたが、良さげである。
入手しやすい Blue Black の中で私が一番良いと思うのは、Pelikan のBlue Blackである。Pelikan の Blue Black に比べると、深海は青に近く、やや色は薄い。深海の色合いに近いのは、私が知る中では Herbin の Bleu Nuit(Night Blue)かも知れない。ややマイルドなBlue Black である。しかし Bleu Nuit よりは赤みが少ない。
比べてみると Pelikan の Blue Black の方が文字がくっきり残る。どちらがよいかは、難しいところではある。
と、インクが気になる私ではあるが、実際には iPad で手書きすることが多いので、インクで実際に書くことはあまりないんですよ(トホホ)。