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9/29 正義の核兵器
夜中になって、どうも仕事が片付かない。なんとなくやる気がなくなっているのかも知れない。
今日はまた、朝から某業務がある。だから早起きしないといけない。そういうときの常として、眠い一日になるだろう。 そうか、と思い出した。今日は息子のYの誕生日なのだ。では早く帰ろう。 無駄話を1つ。これまた、若い世代の方には信じられないかも知れないが、私が今の学生さんの頃には、反核運動(反原水爆運動)の団体には大きく、2つがあった。片方はあらゆる国の核兵器に反対する運動団体であり、もう片方は、資本主義国の核兵器にだけ反対する団体である。たぶん片方が社会党系で、もう片方が共産党系だったと思う。 後者の団体にとって、なぜ社会主義国の核兵器は許容するかといえば、たぶん、社会主義が正義であったからである。当時の信念によれば、戦争は資本主義の必然なのである。だから悪いのは資本主義国に決まっていた。社会主義国は戦争を起こそうとする資本主義国に対抗するための、正義の核兵器を持っている、という認識なのだと思う(単純に言えばの話である)。 だから、「中国侵略」という話も、今とは受け取り方が違っていたと思う。当時の信念によれば、日本が中国を侵略したのは日本が資本主義国だったからである。悪いのは資本主義であるから、日本人は「中国に謝る」ことよりも「社会主義/共産主義革命を達成する」ことが重要だった。何しろ最近まで第二党だった社会党は村山首相の前まで、社会主義革命を党是としていたのだから。力点が「革命」から「中国に謝れ」に移ったのは、ベルリンの壁崩壊後に「社会主義革命」を言っても相手にされなくなってからのことである。 実際問題として、ソ連は軍事力を行使し続け、ロシアに隣接する周辺諸国を侵略していった。最後の試みがアフガニスタンである。日本が軍事力の行使を一切しない期間、中国は日本が満州国を作るよりも露骨にチベットを占領したし、ベトナムへの侵略を試みた。中ソ国境ではソ連に軍事力も行使した。 昔から「スターリン批判」は左翼の中にあった。スターリンによる大粛清、大殺戮は隠しようがなかったのである。だから社会主義の中にも「良い社会主義」と「悪い社会主義」がある、という話になって、結局左翼はまとまれなかった。今も、左翼相互の憎悪は熾烈である。 単純に考えれば、社会主義の正義を否定することは難しい。人々が「平等」に生きることが社会にとっての最高善でなくして何であろうか? 人の生存が平等に依存するなら、多少の「自由」が犠牲になっても「平等」を守ることが善ではないか? しかし意図の美しさが結果の良さを導くものではない。だからこそ社会科学があるのだろう。逆説的に、社会主義の理解こそが社会科学の原点であるようにも思う。 本日、午前に某業務の会合があり、12時過ぎまで続いた。今年度は何かと大変な状況になりそうである。 事務室に立ち寄ると、某予備校からモデル授業開催の問い合わせが来ていると伝えられた。出すことにした。人選をして伝えると総務係長に申し上げた。 研究室に戻って埼玉大学CMで撮影する授業の手配をする。なかなか条件に合う授業がない。 15時半頃に帰路についた。今日は息子の4歳の誕生日であり、カミさんがケーキを買ってきているはずだった。ケーキは夕食後に食べるという。 家猫のチーコのご機嫌をとっていたら、そのまま布団で寝入ってしまった。夕食後、数名の先生に電話して、予備校モデル講義とCM撮影の引き受けを依頼した。最近は手配師である。何とか揃ったので、事務方宛に結果のメールを書いて出した。今日は一日、こんな仕事ばかりであった。 ケーキはチョコレートケーキだった。
by Larghetto7
| 2005-09-29 01:22
| 日記風
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