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9/4 『戦争論』
9月5日にはもう、大学の某極秘、ここには書けない仕事が入っているので、いくぶん気が重い。私の場合、よく言えば何事も一所懸命にやろうとする、悪くいうと頭が悪いために、人より消耗しそうな気がする。
自宅の部屋が実はまだ片付いておらず(そりゃ、いくら片付けても猫が散らかすし)、いったん部屋から出していた本の整理をした。その中に小林よしのりのコミック、『戦争論』を見つけた。確か『続・戦争論』もあったはずである。 この『戦争論』を私が面白いと思った理由の1つは、書き手の小林よしのりが、私がいつか概念的に構成してみた「基礎社会」を、社会のプロトタイプとして考えているように見えたことである。だから小林よしのりは「派生」的なもの、例えば市場経済を嫌う。よく発言する政治家のタイプとしては亀井静香と似ている。亀井静香は彼なりに、1つ筋が通っているように思う。社会には一体性がある、だからそのために、非効率な再分配もあるんだ、ということ。亀井静香は涙ながらに選挙演説をしたというけれど、根が善人の、浪花節的な人なんでしょうね。 私は2年おきに、1年生向けの基礎演習を担当する。今年の前期も担当した。その3サイクル前の基礎演習で『戦争論』を素材にしたことがある。この授業の期末レポートで『戦争論』を取り上げた出席者は多く、ほぼ例外なく小林よしのりの立場に賛同していた。免疫効果ですな。受講者はほとんど、小中高校の先生の考えに従い、何も考えずに「日本が悪い」と考えていたけれど(無菌状態)、いきなり『戦争論』という、ある種体系的な素材に触れて、イチコロになったんでしょう。小林よしのりがなぜ目の敵にされたかも分かるような気がする。 小林よしのりが描くことは、私にとっては常識的な、つまらないほど常識的なことだった。私が小学生の頃は、後のガンダムがゼロ戦(海軍)や隼(陸軍)だったし、中国大陸や南方で日本軍が活躍するコミック、テレビ番組、映画がよくあった。ちばてつやの『紫電改の鷹』は、ガンダムと同じようなストーリーで、最後に特攻出撃する場面は『あしたのジョー』より泣かせるぜ。テレビ番組の『怪傑ハリマオ』は、アジア人民を搾取する西洋勢力と、中間搾取する中国華僑勢力を退治する快男児、実は日本海軍ナントカ中尉だったし、石原裕次郎の『ゼロ戦黒雲一家』では、裕次郎が仲間を助けるために単機、敵のグラマンの大軍に戦闘を挑む(二谷英明も裕次郎に付き合って玉砕する)。もっとも当時私が一番好きだったテレビ番組は、主にアメリカ空軍のパイロットが主人公になる『フライト』や、サンダース軍曹の『コンバット』であったから、その意味では今より多様な価値観に触れていたというか、ばい菌だらけだったんでしょうな。 今朝、ちょっとした事情で早くおこされた。あまり寝ていなかった。昼頃、部屋で横になったら案の定、寝入った。目を覚まして居間に行くと、先日、ネット注文したニコラーエワの平均律のCDが届いていた。安く出ていたから買ったCDである。この演奏家のCDは通販でないと安いのが出ていない。 買い物に出たいけれど、金がない。近くの郵便局のATMでUFJ銀行カードから降ろせるかとカミさんに聞いてみると、ダメのような気がするからセヴン-イレヴンのATMの方がよいだろうという。セヴンーイレヴンに行って降ろそうとしたけれど、月曜の7時から出ないとダメという表示が出る。んなアホな。駅前に行き、りそな銀行のATMを試したがやはりダメだった。りそな銀行ではアナウンスがあり、東京三菱とUFJの合併の作業のため、ATMが一時使えないという。そういえば前の合併のときにも似たようなことがあったなと思う。近くのクレジットのキャッシングの機械でやっと、現金が降ろせた。 銀行のATMが動かないことがあるなら、大学のHPがダウンすることもあるさ、と考えるべきなのか、という気がしないでもない。
by Larghetto7
| 2005-09-04 03:09
| 日記風
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