今日のフィクション → 亀次郎回顧録(2)統合
連休と言うことで家でブラブラしている。息子がポケモン映画のDVDをツタヤで借りてきて観ているので、なんとんばく私も随分と観てしまった。ポケモンで遊んでいる子供はポケモンの映画を観たがるのは分かるが、こうやって映画でも商売し、さらにゲームに引き込んで商売するというビジネスモデルなのだな、と感心する。
映画自体は、まあたぶんテーマが友情と勝利であり(努力があるのかどうか)、嫌な結末にはならないと言う確信を持ってまず間違いないので、なんというか、水戸黄門のような、安心感がありますな。
中身はくだらないともいえるけれども、それなりによく考えていますよね。昔のアニメは登場人物の大写しが多く、何のことはない、背景を描く手間を省略しているのは明らかなのだけれど、ポケモン映画の場合、登場人物が画像的に単純であるけれども、背景が細かく描かれている。
背景がちゃんと描かれているのは、最近とは言わず、近年のアニメの特徴でしょうな。以前感心したのは『もののけ姫』で、その背景の美しいこと。時折画面が黒澤明風になったりしていました。
ポケモン映画の場合、CGを取り入れた実写映画のような作りがあり、行動する単位をコンピュータで動かすようにして描いていると思えるところもありますね。実写に使うCGの技術も入れているんでしょう。
中身的には、パクリというか、流行った映画やアニメのパクリかな、と思わせる映像が多いと思うのですが、そりゃ、原作がよくできている訳だから、効果は見栄えがしますよね。
昨日、いつもは買い物をして前半を観ていない『平清盛』をちゃんと全部観たのであります。この番組はなぜか視聴率が低いのであるが、私には理由が分からない。かなり面白いでしょ。画面が汚いと言うけれど、『龍馬伝』だって汚かったですよね。画面の感じは『龍馬伝』と似ていると思います。『平清盛』にしても、今更水戸黄門のような画面を見せられても、困りますよね。
『平清盛』を私が面白いと思うのは、あまり知らない時代が描かれているからでしょう。よくドラマになるのは、平家全盛時代から鎌倉幕府誕生までの、まあ、二十数年の間、つまり義経の時代に過ぎないと思うのですが、この番組はその前を描いている。その権力闘争と、背景となる情勢の変化は、面白いですよね。摂関家、天皇家と院、武士が、入り乱れている訳ですから。幕末期と同様に、割と短期的に勢力が入れ換わる訳ですね。現代よりも起伏に富んだ時代だったのでは、という気がします。
大河ドラマと言うと、定番は幕末と信長の頃であり、その話になると安心感はありますが、『龍馬伝』のように、あまり知られていない土佐の話などを持ち出さない限り、飽きてしまう面があります。
私が面白いと思うのは、昔の大河ドラマだと、あまり評判がよくなかった『草燃える』。こいつは、鎌倉幕府ができてから承久の変あたりまでの暗闘を描いていますから、新鮮でした。すごい権力闘争でありました。同じく、評判は良くなかったですが、『北条時宗』も面白かったですな。鎌倉幕府は、源氏が将軍になって権力を簒奪するのですが、その将軍をお飾りにして執権が権力を得る。でもその執権の部下である内管領などが執権をお飾りにして権力を握って行く。
割と評判が良かった?『太平記』は、内管領が権力を握っている状態から出発していて、これまたあまり知らない時代だったので、興味はありました。
『平清盛』も、これから保元・平治の乱ですから、クーデターに次ぐクーデター、という、入れ換わりの激しい展開になる訳ですな。ほほほ。